肺がんとの共生生活、7月で8年目になりました。明日は経過観察の通院で今日は豆沙包の仕込みを予定していましたが、この猛暑でギブアップしました。することがないので、7年経過の駄文をエントリーします。
がんに限らず病は個人差が大きく、私の体験記はあくまで私個人のものとご理解下さい。
2015年4月左の肩から腕にかけて痛みを感じ、整形外科で診察するも異常なしとの診断。前年自然気胸を患い3ヶ月に一度経過観察を受けていたので、主治医に痛みのことを相談すると後日造影剤のCT検査。その結果、直ちに現在治療を受けているの病院を紹介され、同年6月その病院で気管支内視鏡や生検で組織を採取して肺ガンの診断が確定。転移をチェックするため頭部のMRI と PETCT を受けましたがさいわい転移はなしでした。ステージはⅡb 癌の組織検査の結果扁平上皮がんが確定、腫瘍は両肺に一ヶ所づつで左は3cm右は1cm程の大きさで外科手術で両方取るのはその後のQOLが維持できないため放射線と化学療法での治療方針が決まりました。
先に大きい左肺の腫瘍その後右肺の腫瘍を治療する方針の説明を受けました。まず入院した病院で左肺の腫瘍治療として放射線照射と抗がん剤投与の入院治療、その後放射線の定位照射(サイバーナイフ)が出来る別の病院で右肺の腫瘍を通院治療が一次治療の方針でした。抗がん剤はシスプラチンとドセタキセルの併用で2クール、抗がん剤の副作用は色々言われていますので不安だったので途中で退院せず2クール終了まで入院。当然副作用もあり、毎回投与45日目には強い吐き気があり制吐薬を飲んでいましたが自覚症状のある副作用は吐き気と脱毛だけでおさまりました。脱毛は投与10日頃から始まり全身の体毛が抜けましたが10月中旬には以前より濃なって生えてきました。入院中抗がん剤の副作用がない時は体力維持のため病院の階段(6F)まで上り下りを1日3回と約2kmほどの散歩をしていました。病院から自宅までも車で20分ほどでしたので抗がん剤投与の2日後には外出または外泊、外泊した翌日からは副作用が始まるパターンを繰り返していました。抗がん剤の副作用初めてだったので他のものと比較できませんが、吐き気と脱毛だけですんだのであまり苦しさを思いだすことはありません。ただ、2クール終了後には薬が体内に蓄積されているのか約1ヶ月微熱が続きました。この微熱原因は不明でしたが退院して動きだすと出なくなりました。2クール終了して退院、別の病院へ6回通院しサイバーナイフで右肺の腫瘍を治療しました。
退院後は1ヶ月に一度経過観察を続けていましたが、翌年4月の観察で左肺に再発が見つかり小さかったのでサイバーナイフでの放射線定位照射で治療。同じ年の8月PETCT検査で小脳への転移がみつかり、これは脳への放射線照射のため1週間の入院してサイバーナイフで治療。治療した部位が平衡感覚を司る部位のため、これ以降車の運転は禁止されています。
遠隔転移が見つかったこの時点でステージはⅣに進んでいました。
2017年4月CT検査で左肺に腫瘍の再発が見つかりこれまでの再発は最初の治療で取り残した部分であった可能性もありましたが、今回のものは場所がこれまでとは異なり明らかに再発と認められ他にもCT等でも確認できない腫瘍がある可能性もあるため主治医から抗がん剤治療を強く勧められました。検査の結果、PD-L1が認められたため免疫チェックポイント阻害剤を選択しました。主治医からは、新しい薬のため効果は使ってみるまでわからずデータもまだまだ少なく考えられない副作用が出ることもあるようですとの説明がありました。治療を受けている病院では投与している大半の方はこれまでの抗がん剤のような副作用はないようですが、僅かですが副作用のため投与が継続できないケースもあるようでした。副作用や効果は個人差が大きく従来の抗がん剤でも使ってみるまで判らないのであまり気にはなりませんでした。
私の場合、オプジーボ キイトルーダどちらでも使用可能で投与のサイクルが前者が2週間ごと後者は3週間ごとなので長いサイクルのキイトルーダを選択、2017年6月から初回だけは入院して投与、その後は通院で4年間の投与を続けました。初回投与時にまず驚いたのは投与時間の短さ、抗がん剤治療はまだ一度しか経験(シスプラチンとドセタキセル)はありませんがその時は朝10時から夜10時前までかかりましたがなんと30分、前回は投与後暫くする喉の奥から違和感が広がってきましたが今回はそういった自覚症状はまったくなし。当初35回の予定でしたが、高い効果と副作用がないためもう少し継続する提案を受け最終的に 2021年6月まで投与、再発した場合も殺細胞性抗がん剤とはことなり再使用可能なため現在は中断して経過観察をしています。
中断して最初の経過観察では左肺に小さい腫瘍が見つかり(再発か新規かは検査していないので不明)放射線の低位照射で治療、これまでより下の場所だったのでマーカーのステントを留置しています。
6月の経過観察で放射性肺炎が認めれれましたが、その後の経過観察では問題なしとのこと。明日は肺炎のチェックの通院になります。
免疫チェックポイント阻害薬 オプジーボが2015年末に保険承認、私が受けたキイトルーダは 2017年2月保険適応.。どちらも単剤投与でしたが、治療の進歩は驚くほど速く、免疫チェックポイント阻害薬は5剤 3剤併用まで可能になっているようです。
副作用がほとんどなかったので闘病を意識せず今に至っていることは運がよかったとしか言えないと思っています。
がん細胞は多分胞子のように全身に拡がり目視可能な大きさになるのを待っているのが現在と把握していますが、72歳の年齢を思うと再発した場合もその時の体力に見合った最適な治療(緩和ケアも含め)を選択するつもりです。
最近はがんリハビリがよく言われていますが、私のリハビリはこちら!
介護施設の厨房に勤務していますが、休みには自家製の肉まんやあんまんを仕込みリクエストいただいた方にお分けしています。